岡田佑里奈 個展『Re:Dimension』

untitled

ZINE galleryのオープニング第一弾の企画展として、岡田佑里奈の個展を開催いたします。
人物や植物などのモチーフを撮影した写真はパネルに転写され、クラックもひとつの味わいとして
活かす彼女のセンスに惹かれ、今年春に開催された京都造形芸術大学修士課程 修了展にて作品を
コレクションして以来、コンテンポラリーアーティストとしてのポテンシャルを秘めていると確信
してきました。
まだ駆け出しで関西では露出が少ないとはいえ、「TOKYO FRONTLINE PHOTO AWARD#7」や
「ART AWARD MARUNOUCHI 2018」では後藤繁雄賞を受賞、The Art of Color DIOR 2019では入選、
また名和晃平氏によるプロデュースでスターバックスやホテルの常設展示の作品に起用されるなど、
着々とその実力を発揮している若いアーティストの新作を、是非ご高覧ください。
     ZINE gallery 斧田唯志


2020年10月9日 〜 10月24日

-Statement- (ステートメント)

直感を信じ、ありのままを記録するのが真実を写すコトだとしたら、
それは手段のひとつに過ぎない。
白と黒を。光と影を。そして鮮明に切り取られた瞬間をそっとマチエールに写しとる。
時間が生んだクラックの隙間から垣間見える偶然性は、
「1」と「0」から「2」、そして「3」へと次元を変えた。私は、それに反応する。
     岡田佑里奈


-Session- (会期)
2020年10月
9日(金)、10日(土)、11日(日)、
16日(金)、17日(土)、18日(日)、
23日(金)、24日(土)

15:00〜20:00(最終日も同じ)

※アーティストの在廊日時は、ギャラリーのツイッターでご確認ください。

-Reception party- (レセプションパーティー)
コロナ拡大防止のため予定なし

-Eevent- (会期中のイベント)
コロナ拡大防止のため予定なし

-Artist- (アーティスト)
岡田佑里奈 Yurina Okada
出身-兵庫県

2018年3月 京都造形芸術大学 卒業
2020年3月 京都造形芸術大学修士課程 修了

■展覧会■
2018年2月 京都造形芸術大学卒業制作展 (京都造形芸術大学/京都)
2018年9月 ART AWARD MARUNOUCHI 2018 (行幸地下ギャラリー/東京)
2019年7月 The Art of Color DIOR 2019 (フランス・アルル)
2019年7月 京都造形芸術大学大学院 SPURT展 (京都造形芸術大学/京都)
2019年12月 名和晃平プロデュースによる常設展示  (スターバックス京都BAL店/京都)
2019年12月 YURINA OKADA PHOTO EXHIBITION  (POWDER PLANT/京都)
2020年2月 京都造形芸術大学大学院修了展 (京都造形芸術大学/京都)
2020年2月 名和晃平プロデュースによる常設展示 (ホテルアンテルーム那覇/沖縄)
2020年6月「燦三と照りつける太陽で、あっさ加わり体調を崩しがちな季節ですが、
      規則正しく健やか奈日々をお過ごしください。展」(西武渋谷店 美術画廊/東京)

■受賞■
2017年8月 TOKYO FRONTLINE PHOTO AWARD#7  (後藤繁雄賞受賞)
2018年2月 京都造形芸術大学卒業制作展 (奨励賞受賞)
2018年9月 ART AWARD MARUNOUCHI 2018 (後藤繁雄賞受賞)
2019年7月 The Art of Color DIOR 2019  (入選)

Interview

元々写真が得意だったんですか?

油画を始めたのは中学2年生の頃で、美術系の高校に進学し、京都造形芸術大学へと進みました。
大学では􏱘􏱙􏰟􏰲􏰳􏱘􏱙􏰟􏰲􏰳􏱘􏱙􏰟􏰲􏰳􏱘􏱙􏰟􏰲􏰳􏱘􏱙􏰟􏰲􏰳􏲵􏲶􏱢􏱚􏱊􏲖􏱹3年生まで油画を専攻していたものの、それまで与えられた課題やテーマに基づいて制作をしていた為、いざテーマが自由になると何も描けなくなってしまったんです。
行き詰まっていた時期に、友人からチェキ(撮ったその場でプリントが楽しめるインスタントカメラ)をプレゼントしてもらいました。
簡単に撮れたのと、撮るものの匂いや空気まで表現が出来たので、のめり込んで行きました。
撮り溜めた写真はすごい量となりましたが、逆にデジタルカメラでは味わえない物質的なところも魅力でした。

現在のようにひび割れた写真というスタイルになったきっかけは何ですか?

写真をそのまま作品にしても良かったのですが、何か独自のスタイルができないか試行錯誤していたのです。
イメージとしては、写真と絵画の間のような作品です。
木製パネルにモデリングペーストで下地を作り、そこにプリントした写真を転写しているのですが、これは或るお菓子の付録についていた転写シールで遊んでみた時に閃いたことでした。
もちろん室温や硬化時間などを実験するために失敗もしましたが、ヒントはそんな日常からですね。

モノクロというのにはこだわりがあるのですか?

カラー写真は情報量が多過ぎるので、光と影という白と黒で構成されるモノクロの方が合っています。
グレーの部分の繊細な感じも好きですし。

モチーフは主に女性と花ですね?

モデルは自分の歳に近い4名の女性に頼んでいます。
彼女たちは商業モデルやサロンモデルとしても活躍していますが、そういうシーンでは見せない個性的な魅力を撮りたいです。
撮影はだいたい半年おきくらいですが、その変化や成長も楽しめます。
ただモデルとの関係性は保ちたいので、彼女たちが辞めたいというまだ撮り続けようと思っています。
花を撮っている時は、「生と死」を意識しています。もちろん展示する際に人ばかりではなく良い中和剤になるという役目もあります。

各作品がエディション3という意味は?

同じオリジナル(写真)を使っても、モデリングペーストのクラックによってイメージは変わってきます。
エディションの中でも表情が違うものが生まれると面白いかなと思います。
ただ、消費されてしまう気がするのでエディション3で留めています。

個展『Re:Dimension』について

大学院まで京都でしたが、意外にも京都で展示する機会は初めてなんです。
しかも、コロナ禍という時期に新しくできたばかりのギャラリーの柿落としの企画展なので光栄です。
和の空間ということなので私の作品がどう作用するのかも楽しみですね。

インタビュー: 斧田唯志  (2020.09)

岡田佑里奈-作品通信販売
岡田佑里奈の作品をWEBでもお買い求めできるようになりました