曾莫言 /ZENG MOYAN

「怒り」をキャンバスへぶつける。

画家

 

 

 













曾莫言 ZENG MOYAN

出身-中国

略歴
2014 年 陝西師範大学絵画学部油画専攻 入学
2014 -2015年  「瞳」(目から心まで)シリーズのイラストレーションとアクセサリー制作
     「泣き聖母」(油彩画)シリーズ制作
2015 -2017年  オリジナル短編漫画「毒物」、「Hypnotic」、「LOLITA改」、「耽溺」
     イラスト画集「Stalker2.0」を中国のSNSで販売
     同時に北京、上海など数多くのアニメフェアと芸術祭に参加
2018 年 陝西師範大学絵画学部油画専攻 卒業
     卒業展 「泣き聖母」シリーズの「Golden Tears(150x120cm)」を出品
2020 年 京都芸術大学大学院美術工芸研究科油画専攻 入学
     大学院主催のHOP展 ディジタルイラストをベースに油彩画による「楽園」シリーズを発表
2021年 2021大学院主催のSPURT展 「KILL THAT GIRL」シリーズを発表
     歩歩琳堂画廊のグループ展に参加 (神戸)
     UNKNOWN ASIA 2021に参加 (大阪)
2022年 大学院 修了展 「嗔」シリーズを発表

受賞
2021年 斧田唯志賞 (UNKNOWN ASIA 2021)

 

Introduction

1997年2月13日に中国西安で生まれ、現在(2022年2月)京都芸術大学大学院の美術工芸研究領域M2在学生です。
中国の時から油画の勉強を続けています。
中学時代から日本の独特な美学に憧れていました、その中に「脆弱感」が感じられます。
この「脆弱感」の表現は、私が憧れているものです。
繊細と強さ、悲しみと楽しさ、生と死、花とウジ虫、これらのように極端また対立する感情と物のバランスをよく把握することで、作品に美学的な衝突が生まれます。
この微妙な、脆弱的なバランスは、おそらく私が追求する「美」なのです。
私は人間の微妙な感情世界に惹かれています。
人間の複雑な精神世界はもともと魅力的で、言葉で言えない美しい存在です。
 高校生の時から漫画とイラストの創作を始めていました。
大学の時には、初めて描いた漫画作品やイラスト画集などをネットで販売していました。
漫画は3冊描きました。短編集と絵本も2017年の北京アニメフェアとSNSで500冊ぐらい売れました。
加えて小説のイラストや自分の創作シリーズを発表しました。
イラストレーターとしてイラストの仕事をもやっています。
今は油画作品をメインに創作しています。
私は女性として自身の経験と社会的な事件の双方で、中国も日本も性別差別問題はまだまだひどいと思います。
男性視線(Male Gaze)に満ちた現代社会では「人間」として扱われていないの女性達は息ができないのです、これが今メインとしての創作動機です。
未成年者への性的暴行、東アジア女性に対する誤った審美基準。
物質化された女性、女性についての偏見と固定イメージ、男性の処女コンプレックス、魔女狩り、被害者有罪論などシリアスな社会問題に対してアーティストとしてメッセージをキャンバスに表現したいと思います。
クラシックな油絵というカテゴリーにも、様々な表現の形や可能性があります。
絵の具という物質にも固有の魅力があります。
デジタルアートと平行してリアルな物質的な表現にも挑戦してゆきます。

        曾莫言