「コマーシャルギャラリーって何ぞや?」という方へ

「費用を支払わずに展示するギャラリーってどうやって儲けてるのですか?」と訊かれることがたまにあります。
美大や芸大では学ばずに独学で制作している方からすると、費用を支払って展示するのがごく一般的なので、不思議に思われるのもまぁ頷けます。

大きく分けると、コマーシャルギャラリー(企画画廊)と、レンタルギャラリー(貸し画廊)に分かれます。
弊ギャラリーみたいに、展示によって使い分けるハイブリッド型も珍しくありません。

簡単に言うとレンタルギャラリーは、その名の通り、展示スペース貸す画廊のことです。
一部の企画画廊の方から言わせたら”そんなの画廊じゃなく、ただの貸し部屋だ”と言ってるのも聞いたことはありますが、用途も人それぞれですから気にしなくていいですよ。

レンタル料は、広さ・知名度・アクセスの良さ・設備・期間によって様々です。
例えば銀座でやるとなれば1週間で20万円前後要る所もあるし、田舎なら2万円代という所もあります。
どっちが良いとか悪いとかではなく、作家本人がどういう意図で展示をするかによりますね。
レンタルギャラリーの良い所は、売り上げが自分に100%還元されるという部分です。
(ただし、レンタルギャラリーの中には、場所代を支払ってもらっているのに、さらに作品の売り上げから20〜30%を取る所もあるのでちゃんと確認するようにしてください)

では、コマーシャルギャラリー(企画画廊)とは何かというと、ギャラリーが「この人の作品を売りたい」と思う作家と契約をして、作品の展示・販売をするのですが、展示するにあたってのお金は払いません。
その代わり、作品の売り上げから販売手数料をもらうことによって儲けるのです。その割合は50 : 50というのが一般的です。
それを聞いて「高っけーーー!!売上の半分って何ぼ取んねんな!!」って言う人もたまにいてます。
でも、よく考えてください。
展示費用、電気代、DMやパンフ等の広告費、接客スタッフの人件費などは全て画廊の負担なのです。
画廊にもよりますが、作品の輸送費や作家さんの在廊滞在費や交通費まで負担します。
もし、それでろくに作品が売れなかった場合は大赤字なんですよ。
つまり、画廊の立場からするとハイリスク&ハイリターンというわけです。
確実に売れると確信した人気の作家さんか、それほどまでして応援したい作家さんかのどちらかしか企画としてできませんね。

ずらーっと文章を書いたので読みにくいかと思います。
作家目線からの特徴を簡単に箇条書きにしておきますね。

【コマーシャルギャラリー(企画画廊)】
◎展示費用等は不要。
◎ギャラリーのお得意様(顧客)がついている。
◎接客もお任せできる。
◎搬入や搬出もお任せできる。(補助してもらえる)
◎アートフェアに出店するギャラリーの場合、参加できる可能性がある。
●そのギャラリーのレベルでなければ、展示をしてもらえない。
●作品の売上は、作家:ギャラリー=50 : 50が一般的。
●売上が現金化されるまでにタイムラグがある。

【レンタルギャラリー(貸し画廊)】
◎誰でも、どんなレベルの作品でも展示できる。
◎作品の売上は、作家:ギャラリー=100 : 0が一般的。(販売手数料を取る所もあるので確認ください)
◎売上が現金化されるまでにタイムラグがない。
●展示費用や広告費等がかかる。
●お客様は自分で開拓して呼ぶ必要がある。
●自らが在廊し接客しなければならない。
●搬入や搬出も自らが全部しなければならない。
●アートフェアには出展できない。

もう作品が売れる自信がある売れっ子作家さんが、わざとコマーシャルギャラリーではなく、レンタルギャラリーで個展をするケースも珍しくなくなってきました。
はやりSNSが発展し、ギャラリーの力を借りなくても、作家個人にファンがついている場合も多いですから、そういう人は選択肢が多くなるでしょう。

“一長一短” なので、それを踏まえて今後の活動方法を考えてください。

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